ぐんま県境稜線トレイル Day2 : 野反湖テント泊 大高山 エビ山

ぐんま県境稜線トレイル2日目、野反湖キャンプ場テント泊から前日とは反対側の西側周回へ。
ぐんま県境稜線トレイル Day1 : 白砂山 八間山 野反湖テント泊】からの続きです。

 

Day 2: 山行ログ

野反湖キャンプ場(テント泊)→▲三壁山→▲大高山→▲高沢山→▲エビ山→野反湖キャンプ場

 

ぐんま県境稜線トレイル 野反湖ベース西側周回 大高山 エビ山


野反湖キャンプ場ベース、ぐんま県境稜線トレイルの2日目。
午前4時に起床、気温は0.4℃。まさかの氷点下にすらならない朝で一度も寒さで起きることなくぐっすり。朝食(半分は行動食)の尾西アルファ米とインスタント味噌汁でサクッと時短で済ます。


湖畔のキャンプ場テントサイトでフロアレスシェルターを撤収し、駐車場まで戻りまたザックを取り替えていると東の空が壮大に焼ける!
wow…

この日はあまり天気予報が良くないこともあり雲が出ていて、そこに朝陽がタイミングよくあたりマジックアワーを堪能。


空がだいぶ明るくなったところで出発。登山口は、キャンプ場内のバンガローエリアにある。
前日とは逆方向のぐんま県境稜線トレイルを三壁山〜カモシカ平〜大高山まで、カモシカ平まで折り返してエビ山を周回して下山するルート。
三壁山への登山口からの登りも綺麗に刈り払いされていて、しっかりと管理されている様子。


少し上がったところからの野反湖、昨日の八間山からの下山ルートもよく見える。
天気予報は数日前より悪くなっていて南の空にやや暑い雲があるが、近くはまだ薄くすぐに雨になる気配はない。


三壁山までの行程はそこそこ急登が続くうえに、途中には湧き水が出ている箇所もあり足元がやや緩く、テント泊で回復した体力を削りにくる。


1時間ほどの登りで三壁山(みつかべやま、標高1,930m)に到着。
地形図には名前も掲載されていない山で山頂からの展望はないのでサクッと次へ進む。


おぉ、良いじゃない!と声が出る。
三壁山をすぎると比較的勾配が緩く一気に歩くペースもあがる。


道標もしっかりと。
「ぐ」の字と山塊、稜線を意識して作られたであろう、ぐんま県境稜線トレイルのロゴもバッチリマーキング。


要所要所でブロック案内があり、それだけで管理されているなと安心感がある。


やや望遠で草津白根山。
2018年の噴火や、2014年の御嶽山噴火など活火山はやはり怖さがあるけれど、自然が生み出したとは思えないほどの美しさもあるからいつかこちらも行ってみたい。


気持ちのよい稜線を歩いてカモシカ平に到着。
開けた笹原が気持ち良く、ベンチなどはないが小休憩し行動食をパクつく。
3方向に直線の登山道がついていて、どことなく奥秩父の雁峠に似ている。少し北へ下ったところに水場があるようだが未確認。


今回の山行シューズは NEW BALANCE〈ニューバランス〉FRESH FOAM HIERRO M BX5 GORE-TEXに、ゲイターはAXESQUIN〈アクシーズクイン〉クナイ ショート。朝露もまったく問題ない。


カモシカ平から大高山方面への登り。
だいたい標高2,000mを超えたあたりからは雪が少し出てきたが、2日目もチェーンスパイクの出番は無しだった。


大高山(おおたかやま・標高2,079.6m)に到着、ここでこの日は折り返し。
山頂の少し東側に展望の良い場所があり少し休憩をする。この日すれ違った人はここまでゼロ。この後も、下山までにすれ違ったのはカモシカ平に戻る時にソロ男性2人だけだった。


大高山から先の草津白根山方面もこの時期は刈り払いされているけれど、トレイルセンターの方曰く、野反湖エリアの中では刈り払いが最も遅いタイミングになってしまうエリアのようだ。長いぐんま県境稜線トレイルの中でも、かなり入山者が少ないであろうから仕方がないのだろう。
熊鈴はつけているけれど、ここまで動物の気配やにおいも特になかった。


大高山で折り返し、カモシカ平に戻ってきた。
何度も通ったことがある奥秩父山塊の雁峠から古礼山方面への登り、笠取山周辺にどことなく似ている気がする。


カモシカ平からさらに戻り分岐を経て、稜線トレイルから外れ高沢山(たかざわやま、標高1,904m)を通過。歩きやすい道が続く。

ちなみに今回の自分とは逆ルートで時期も違うけれど、この高沢山〜三壁山のルートで2003年5月に遭難事故(4日後に無事発見)があった山としても有名で、「ドキュメント 道迷い遭難」(著:羽根田治)にも収録されている。
(考察参考:豊川山岳会
(考察参考:じねん、六合周辺の山と渓

現在のように、県境稜線トレイルとして整備される前のことだから状況も少し違うのだろうけれど、山に入る時にはいつでも登山届の都道府県警への提出と、家族への情報シェア、山岳保険やココヘリ携行など、抜かりなく準備したいなと思う。



今回のルート最後のピーク、エビ山(えびやま、標高1,744m)に到着。
広い山頂は草原が広がり、全方向に大展望があるぐんま百名山。少し移動するとさらに見晴台もあり、野反湖畔を周回できる遊歩道も見える。


少しずつ雲が厚くなってきたものの、雨に降られることもなくテント泊をした野反湖キャンプ場 炊事場の横に無事下-zhaan。
キャンプ場チェックアウトの時間11:00を過ぎていたので、テントはひとつもなかった。


駐車場に戻った後、前日少しお話ししたぐんま県境稜線トレイル 野反湖登山案内センターの方が今日もいらっしゃったので、ルートガイド付きリーフレットをいただく。天気予報が悪かったためか、この日は白砂山方面も人が少なかったようだ。整備の話や最新情報も教えていただき、このような熱心な方がいればこそ、トレイルは良い状態で維持されるのだろうと思う。
応援の意味も込めて、手ぬぐいとハンドタオルを購入し、「また来ます!」と車を走らせた。

 

下山後のお楽しみ:温泉・蕎麦・観光


野反湖キャンプ場 駐車場を出た後は温泉と蕎麦を食べに向かう。
帰宅ルート上にあり事前に調べていた蕎麦屋「そば処 六合 野のや食べログ)」は車とツーリングバイクが沢山で、かなりの待ち時間になりそうな雰囲気があったのでパスして、さらに先の「道の駅 六合(くに)」へ。

こちらの道の駅には応徳温泉 くつろぎの湯(2021年10月末時点で、日帰り営業時間は平日12:00〜20:00、土日祝10:00〜20:00。大人400円。)がある。露天風呂はなく、こじんまりとした内風呂ではあるけれど、少しぬるめのトロトロのお湯が気持ちよかった。

うーん、「六合(くに)」とは、読めないよなぁ。
六合温泉郷のWEBサイトが情報充実していて訪問時には参考になる。



温泉のあとは隣にある「食事処 六合の郷しらすな」で盛り蕎麦(二八蕎麦・650円)と日替わり天ぷら(200円)をいただく。蕎麦の量が多く満腹、天ぷらも揚げたてで美味しくいただいた。


温泉と食事で満足した後は、さらに渋川伊香保ICへのルート上にある2020年4月から運用が開始された八ッ場ダム(やんばダム)を見学へ。計画から68年を経ての完成だったらしい…。


壮大すぎる八ッ場ダムの上からの景色。
運用開始前の2019年10月12日、関東地方を直撃した台風19号時に「首都圏水没を救った大きな治水効果があったのではないか」とかなり話題になったのを覚えている。

ちなみに「道の駅 八ッ場ふるさと館」とは場所が違い、東へ1kmほどの場所(茂四郎トンネルの西端出口すぐの場所)にあるので、最新データではないカーナビの場合は注意が必要かもしれない。

周辺には、全長約7.2mの日本一短い鉄道トンネル「だった」という樽沢隧道(たるさわすいどう・たるさわトンネル)があり気になったけれど、時間がなくなり次回に持ち越し!


駐車場にある「やんば茶屋」でソフトクリームを食べ、ダムカードをもらい、さらに帰宅ルート上にある「道の駅 あがつま峡」でお土産を購入して帰宅。
帰りの高速道路はコロナ前のような渋滞に巻き込まれたものの、1泊2日の群馬山歩きとプチ観光を終えて無事にリフレッシュできた山歩きになった。

 

今回のぐんま県境稜線トレイル 2Daysは、標高/距離ともにハードなものではなく、テント泊と言えど稜線上ではなくテント装備を車に置いての山行/キャンプ場泊だったので、一番の核心部は渋川伊香保ICを降りてからの下道(特に往路はカーナビが、超絶山道の群馬県道55号中之条草津線を案内して、めちゃくちゃ気を使って疲れた!)の長さだったかもしれない…。
距離は少し増えるけれど、分岐ポイントである中之条からは帰宅ルートで使った、JR吾妻線(あがつません)と並走する国道145号線〜国道292号線の利用を強くお勧めしたいところ。

 

ぐんま県境稜線トレイルを次にいつ歩けるのかわからないけれど、首都圏からだとピストン山行以外はかなりアクセス方法と時間が絞られチョイスが難しい。

今回の1日目、白砂山の先に見えた稜線が気になっているので、沼田駅を拠点に「三国峠」手前「法師温泉」までバスを乗継ぎトレイル入り。「野反湖」までトレイルを歩き、バスで「JR長野原草津口駅」まで、JR吾妻線/上越線を乗継いで「沼田駅」に戻るのが現実的かな?
ただこのルートだと、途中で観光立ち寄りができないので、車ではなく電車で行くのがベストっぽい感じもする…。

登山道ルートの選定と、登山口まで/からのアクセスが頭を悩ますけれど、反面それがまた楽しく、「全部自分で決める」ソロ山行の醍醐味でもあるのだよなぁ。

 

メモ:ウェアリング

 

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