南アルプスオールスターズの絶景 櫛形山・裸山 : Day2

南アの絶景ポイントを見つけた日本二百名山・山梨百名山 櫛形山への山歩き2日目。
南アルプスオールスターズの絶景 櫛形山・裸山 : Day1】からの続き。

 

櫛形山・裸山 : 山行ログ

 

ほこら小屋 テント場〜櫛形山


朝4:00に起床して軽く食事。
昨夜のキムチ鍋の余りに、炊飯したカチコチに凍った米を投入してグツグツ。卵を落としてキムチ鍋雑炊。起きがけの体に温かさが染み渡り、目が覚める。


朝4:34の外気温はだいたい想定内の-4.1℃、靴も水分が残っていた外側は少し凍っている。
夜中に一度目を覚ましたけれど、寒さを感じることはなかった。


フロアレスシェルター内の結露は、もちろんバキバキに凍っている。


新シェルターのテストの結露具合確認も兼ねて低めに張ったので良いテストになった。出発前にいつものように、手ぬぐいで内部の凍りついた結露を少し払う。水滴より処理はだいぶラク。


軽い朝食の後、チェーンスパイクを装着して5:15にテント場を出発、まずは櫛形山の山頂へ。
「池の茶屋登山口」方面は昨日歩いてきた「管理歩道」のこと。


昨日に続き、日本二百名山、山梨百名山の櫛形山(くしがたやま、標高2,052m)山頂に到着。


伐採された富士山方面が赤く焼けるはじめる。
そしてここで想定外の事態に気がつく。いつも山に持ってきているミラーレスカメラFUJIFILM X-T30のバッテリーを変えようとしたところ…
「んっ?替えのバッテリーが入らない?アレ?やってしまった!」
普段サブカメラとして使っているマイクロフォーサーズカメラPanasonic LUMIX LX100の予備バッテリーを間違えて持ってきてしまった!

カメラの予備バッテリー、他社バッテリーは使えないの知ってました?
\知ってた/

幸い騙しだまし使えば数枚ずつは撮れそうなので、少しだけホッとして昨日の南ア展望地方面へ進む。

 

櫛形山〜南アルプスオールスターズ展望地


ご来光前に場所を移動。
櫛形山山頂から南進し、三角点・奥仙重(おくせんじゅう)を通過して前日の展望地の少し手前にある富士山展望地(新設のベンチが2つ!)へ。こちらの方が、山頂より良いでしょう?


ご来光を拝んだ後は、前日の展望地(標高1,987m付近)まで数分ほどさらに進み、展望地から南アルプスの朝焼け・モルゲンロート!素晴らしい!積雪しているからオレンジよりピンク味が強い。
やはりこの時間でしか見られない絶景が、テント泊する醍醐味のひとつ。
左から、農鳥岳、間ノ岳、北岳の白峰三山


南アルプス南部の3,000m峰、聖岳、赤石岳、荒川岳(悪沢岳)。
予備バッテリーがないとわかっていても、ここぞとばかりに撮影枚数が増えていく。
こんなんなんぼあってもいいですからね!


「ヤッwwwホーwww」
うぉおおおおおおおおおおおおおお!5回?6回?めちゃくちゃやまびこが帰ってくる!


北岳と、右側にアサヨ峰と甲斐駒ケ岳。

富士山越しのご来光と、南アルプスのモルゲンロートの両方を欲張りたいと思った場合、両者の間に位置する必要があり、もちろん両者の眺望が必要になる。

それを考えると櫛形山(富士山のみ)や裸山(白峰三山+富士山の頭)の山頂よりも、櫛形山の三角点から池の茶屋登山口方面へ少し下った「富士山眺望ポイント」→「南アルプス眺望ポイント」への移動合わせ技が最高なのだった。移動は下りでゆっくり歩いても数分ほど。(場所にもよるけれど)ご来光からモルゲンロートまでの時間差は、だいたい5〜15分くらい、読み通りバッチリだった!


角度的にモルゲンロートにはならないけれど、安倍奥の山々、山伏、青笹山、笊ヶ岳も、葉が落ちた木々の間から見える。


あっという間のマジックアワー・モルゲンロートも終わり北岳肩の小屋にも朝陽がしっかり届いているだろうか。


今日も良い天気になりそうだ。
展望地で贅沢に30分以上留まって絶景を堪能し、同じくテント泊だった3名パーティの方々も到着したところで、「ヤッホーをどうぞ!」と伝えて自分は退散。
この山域に自分たち以外いないからね(バッチリ聞こえましたよ!)。

 

南アルプスオールスターズ展望地〜櫛形山〜ほこら小屋テント場〜登山口


この日は「管理歩道」方面へは行かずに、ピストンで櫛形山を経由して、ほこら小屋のテント場に戻る。
途中、ご来光を拝んだ「富士山眺望ポイント」からの再度富士山。何度目よ!飽きないねぇ。



なんだろうな、楽しく感じるちょうど良い積雪具合というか。
1〜3月くらいはもう少し積雪増えそうで、それはそれでスノーシュー、わかんなどでも楽しめそうだけれど。
ちなみに、Yahoo!天気(アプリのみ)の中に「積雪深」という項目ができていて、現地で「(雪の有無具合が)意外と正確なんだな」と思った。


三角点、櫛形山山頂と来た道をテント場まで戻り、朝食の残り半分を食べ、荷物を撤収して下山開始。
そういえば、ほこら小屋の名前の由来(?)の小さな祠があるそうだけど、どこにあるのか気がつかなかった。次回の宿題にしよう。


中尾根は、ほこら小屋に近いところに急斜面の落ち葉ありトラバースがあるものの、北尾根同様に油断せずに行けば問題なかった。5組ほど登ってくる方々とすれ違った。


ほこら小屋テント場から約2時間で下山完了。
久しぶりにテントを頂稜まで担いでの登山で適度な疲れと、絶景を堪能できた会心の山歩きだった。楽しかったー!


駐車場に戻ると30台ほど停まっていて、登山以外にもBBQを楽しんでいる煙や、伊奈ヶ湖に散歩に向かう家族連れの姿があった。

 

下山後のお楽しみ


下山後は事前に調べていた温泉「みはらしの丘 みたまの湯(780円)」へ車を30分ほど走らせる。
「夜景100選の絶景温泉」との触れ込み通り、露天風呂の湯船からは北西方向の眺望がよく、八ヶ岳〜鳳凰三山方面、そして甲府盆地を眺めながら茶褐色のお湯でゆっくり疲れを癒す。
日曜日 昼前くらいの訪問で入場制限や大きな混雑もなく、同じ山梨の絶景温泉として有名な「ほったらかし温泉」より個人的にはオススメしたい。富士山は見えないけれど。


温泉からあがり、館内のお食事処「みはらし亭」へ。
こちらではこの地の名物B級グルメ「とりもつ煮」をいただくべく「とりもつ煮とそば御膳」。
あぁ、ビールのみたい(運転があるので飲めない)。


「みはらしの丘 みたまの湯」の駐車場から、さきほどまでいた櫛形山(中央)を望む。
甲府盆地からも非常によく見える山。


中央道・甲府南ICへ向かう途中にある道の駅とよとみで家族へのお土産や、地の野菜を購入して、渋滞もなく自宅へ帰宅。日曜午後の中央道上りで酷い渋滞がないと、「あぁ冬が来たんだな」と感じる。

 

今回歩いた櫛形山頂稜は、南アルプスや八ヶ岳に目を奪われがちななかで山容含めおとなしい印象の山だと思うけれど、南アルプス眺望最高の山として、また新しい展望地やベンチの設置など自治体や地元の方々が力を入れているのがひしひしと感じられ、毎年テント泊で登りたいと思える山だった。

登山口へのアクセスが容易で、テント場にトイレと水場があって、いざという時の無人小屋もある。
テント場から1時間で富士山と南アルプスの絶景が楽しめ、奥多摩小屋なき今、東京圏からの初テント泊登山にオススメしたいダントツトップに踊りでた!

 

メモ:ウェアリング

 

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