「うつわと、暮らしの道具」西小山ギャラリーショップ Parque〈パルケ〉と山﨑裕子さんのうつわ

オフィスから遠くない場所に「うつわと、暮らしの道具」を扱うParque〈パルケ〉というギャラリーショップがあることを最近知り、さっそく伺った。

たまたま自分のTwitterタイムラインで流れてきたことで存在を知ることになったお店。
公式サイトでどのようなものを扱っているか見ると、自分好みのシンプルでありながら個性がある器が多く、特に静岡県の朝霧高原にて作陶する山﨑裕子さんの器に引き込まれた。

10年以上前、世田谷区下馬の明薬通りにあった北欧テーブルウェアを中心としたショップbiotope〈ビオトープ〉を訪ね、アラビアやイッタラのヴィンテージ、特にStig Lindberg〈スティグ・リンドベリ〉、Kaj Franck〈カイ・フランク〉や、Friedl Kjellberg〈フリードル・チェルベリ〉作のライス・ポーセリン “HELMI” に胸ときめいたころを思い出した。

知名度がある、規模が大きい、ブランド力/人気があるということはなにか理由があると思うけれど、必ずしもすべてが優れているとは思わないし、自分にマッチするとも思っていない。モノをつくる能力と、モノを売る・プロモーションする能力はまったく異なるからこそ、情報も含めた一期一会を大切に自分好みを見つける楽しみをもってParqueに伺った。

西小山ギャラリーショップ Parque〈パルケ〉


東急目黒線「西小山」駅 徒歩4分。
うつわを中心に、暮らしまわりを豊かにする手仕事のものを紹介するギャラリーショップ。

西小山駅周辺は、東急目黒線の地下化にともなって駅前ロータリーなどきれいに整備されたものの、路地を一歩入れば昔ながらの商店街と城南地区特有の下町風情が今なお残るノスタルジーと現代が結びついたとても住みやすい街。

そんな街にあり、間違いなくイイモノが置いてあるだろうなと思わせるショップ外観。
店舗に入ると女性店主にやさしい笑顔と挨拶で出迎えていただき、まだモノを見ていないのに「あぁ、期待通りだ」と思わせる空気感にこちらの顔もほころぶ。


1階では、現在個展が開催されいる陶芸家・久保田由貴さんの作品が展開されていて、大胆さと力強さのある作品が並ぶ。


1階をひと通り見させていただいたあと、「レイアウト変更中でギュッとなっていますが…」という案内のもと店舗奥の急階段を2階へあがる。
今回特に見たいと思っていた山﨑裕子さんの作品をはじめとした、常設作家さんのうつわが並ぶ。
内装も外観とマッチした裏切らない造りで、照明や什器なども含め、手作業で制作されているうつわ1つ1つの個性をさらに引き立てる。



まずは今回お目当てでもある山﨑裕子さんの作品群から。



「ちょうど今は山崎さんの作品種類が多いタイミング」との店主の言葉通り、ONLINE SHOPで見ていた以上にバリエーションに富んでいて、このあとチョイスに難儀することになる。やはり1点モノを扱うお店には直接行くに限る。


途中、お茶を出していただきありがたく頂戴する。
長居しますオーラが出てしまっていただろうか…

続いて、他の作家さん達の作品も順に見せていただく。
取り扱っている作家さんも比較的若い方のものが多い。



内田裕太さんの重厚感ある黒錆シリーズの大きな円形プレートにもかなり惹かれた。


武田省一さんの木製プレート。



1990年生まれの作家・西野希さんの白いうつわたち。


とても気になった塚崎愛さんのカップたち。これは対で持ち帰りたいと思わせる。

気になったいくつかの作品を、電球色と窓からはいる自然光と交互に当てたり、我が家では何を盛ろうかと悩む。
美術館などに行くと作品と対峙してかなりのパワーを使うのと同じく、想像以上にアイテムが豊富で1点1点うつわを見ていくと、照明の色温度や角度によって器の見え方・表情が変わる。どのうつわを家に連れて帰ろうか… 気がつくと1時間以上経ってしまっていた。

難儀 のち 初志貫徹チョイス



悩みに悩んで決めたのは今回訪れるきっかけにもなった山﨑裕子さんのうつわ3点。
シンプルながらもいずれも主張があり、大量生産メーカー品にはないONE and ONLYな手作業の個性がある。

  • 濃いピンクと淡いピンク、その下に見える水色との調和がとても綺麗な7寸(φ22.5㎝)のリムプレート。
  • 山﨑さんの作品で多く使われている濃いブルーが印象的な平碗(φ13㎝×6.5㎝)。
  • 薄い水色のようでもあり、光の加減によって乳白色にも見えるリムなしのプレート(φ18㎝)。


お会計をしていただきながら、色々とお話もさせていただいた。
よく行くキャンプ場があり、今回購入した作家・山崎さんの窯もある朝霧高原/猪之頭のこと、叔父が和食の料理人であり器はすべて自分の窯で焼く陶芸家でもあること、開催されるワークショップや西小山のことなど。初めての訪問でありながら、長々と気さくにお話させていただいた。


今回はオフィスの近くということもあり1人での訪問だったけれど、間違いなく妻も好きな作品が多いと思うので、次は一緒に。
さぁ、何を盛り付けようか。

 

【NOTE】
ギャラリーショップ Parque〈パルケ〉
〒142-0062 東京都品川区小山6-21-20
東急目黒線「西小山」駅 徒歩4分
うつわを中心に、暮らしまわりを豊かにする手仕事のものを紹介するギャラリーショップ。

作陶家 山﨑裕子公式サイト

 

  タグ:
  • このエントリーをはてなブックマークに追加