中九州観光 vol.1:フェリーで熊本・阿蘇の旅

8月最初の週末、金曜日に休みをとり3日間で嫁実家のある長崎を起点に、熊本・阿蘇、宮崎・高千穂と家族で中九州の旅へ。

【Day 1】 羽田空港→長崎空港→多比良港→長洲港→阿蘇(泊)
【Day 2】 阿蘇・赤水蛇石神社→阿蘇・草千里→阿蘇山ロープウェー駅(阿蘇山西駅)→高千穂トンネルの駅→高千穂峡→熊本港→島原外港→嫁実家(泊)
【Day 3】 長崎・橘湾で海釣り→嫁実家でゆっくり→長崎空港→羽田空港
ちなみに、昨年は同じ長崎県の平戸へ行き満足度高かったので、こちらもオススメ。

ソラシドエア:羽田空港 – 長崎空港


羽田発、朝のソラシドエア便で一路長崎へ。

ソラシドエアは、新興航空会社(LCCではない)ながらANAとのコードシェア運航で、クオリティを落とさず羽田 – 九州路線が安いのが魅力的でいつも使っている(長崎便は毎日4往復)。機内誌ソラタネがおもしろい、機内サービスのアゴユズスープがウマい、ANA同様に子供向けおもちゃ配布など推せるポイントも多い。名称変更前の「スカイネットアジア航空」時代も乗っていたけれど、リブランディングが非常にうまくいった印象がある。元ANAスタッフの友人(スタッフ時代は、もちろん毎回ANA便)も、ソラシドエアをはじめて使った時の印象を「全然アリ!正直ナメてた!」と言っていた。

風の関係もあると思うけど、長崎行きでは左側座席A/B/Cを基本的に取るので富士山が眼下によく見える。羽田-長崎便は満席が多いドル箱路線なのでもう少し便数を増やしてもらいたいと思ってはや10数年。


LCCではないけれどANA / JALより安く、サービスも同等レベルでいつも使うソラシドエア(ANAとの共同運航便)は、機内誌ソラタネが毎回おもしろい。今回は熊本がフィーチャーされていた(九州便オンリーなので、特集は毎回就航先のどこか)。



中ページでは山岳レースASO ROUND TRAIL(阿蘇ラウンドトレイル / ART)が紹介されていた。
昨年2017年に第1回が開催され、今年5月の開催が2回目。距離109km(獲得標高5,000m)と43km(獲得標高2,800m)の2種目で、参加者は昨年の3.4倍にあたる1,000人近く、関東からの参加者も4.4倍と急増して3割近いらしい。
今回の旅で初めて阿蘇に行き、あたり一面緑の雄大さに触れたのと同時に熊本空港からのアクセスの良さもトレイルランナーを引きつけるんじゃないかと思う。自分は山歩き専門だけど、公式サイトのPVが素晴らしいのでぜひ見て欲しい。大変そうだけどめっちゃ楽しそう!


長崎空港に到着。約1年ぶりの長崎に子どもたちのテンションも高い。
V・ファーレン長崎のショップができていたり、売店エリアもいい具合にアップデートされてる。

有明フェリー:多比良港 – 長洲港


義父義母の迎えの車にのって、フェリー乗り場のある雲仙市国見町の多比良(たいら)港へ車を走らせる。そう、サッカーの街・国見。


長崎と熊本を隔てる有明海を結ぶフェリーは3種類あって、相対的にまとめると
有明フェリー:長崎・多比良港 – 熊本・長洲港(所要時間:45分、本数:多、価格:安)
熊本フェリー:長崎・島原外港 – 熊本・熊本港(所要時間:30分、本数:少、価格:高)
九商フェリー:長崎・島原外港 – 熊本・熊本港(所要時間:60分、本数:普、価格:普)
という感じ。
①有明フェリーだけ市街地から少し離れた港を使っている点、②熊本フェリーだけオーシャンアロー号という高速船というのもポイント。



今回は、①有明フェリーで熊本ヘ向かう。アナログで無骨な車両乗船路がかっこいい。


乗船後のフェリーデッキから。乗り場の向こうには雲仙の山並みが見える。


有明フェリーの船内客室。他の2社とは違い、外の景色を見られる座席配置になっていてテーブル付きのボックス席もある。イイ!


この時期にはあまりいないというカモメも見ることができた。餌付け用のかっぱえびせんも売っているけれど、たくさん飛来する最適シーズンは冬らしい。



日差しは強いものの、心地よい海風を感じるデッキにいると20分ほどで熊本・長洲港が見えてきた。
カモメたちには暑すぎるのか、帆の最上部でずっと休んでいる。

阿蘇


フェリーで熊本・長洲港に到着して、そのまま車を宿泊地のある阿蘇方面に走らせる。
途中、2016年の熊本地震によって道路が寸断され、主要道路すら復旧できていない箇所があり、事前に調べていたルートを進む。阿蘇市がリリースしている平成28年熊本地震災害関連情報も、事前にチェックする必要がある。

さらに遠くの山並みを眺めながら山道を走っていると山肌に大量の太陽光パネル群が設置されていることに気付く。樹林の伐採による、自然破壊、土砂災害の危惧、景観破壊…もう元には戻らない。残念・無念というほかない。


悲しくなった気持ちを抑えつつ、阿蘇の宿泊する宿・阿蘇内牧温泉 湯巡追荘へ。
12の無料貸切風呂、朝夕食ビュッフェ、カラオケ・卓球・縁日催しなど、最近増えている完全ファミリー向けカジュアル温泉旅館。部屋は広くないけど小さな子供がいる身、じぃじばぁばと一緒に過ごせるのはこれはこれでアリ。カップルにはおすすめしないかな。

阿蘇・赤水蛇石神社


翌日は少し早めに宿をチェックアウトして、近くの阿蘇・赤水蛇石神社へ。
このあたりは2016年4月の熊本地震の影響でいまでも通行止め規制があり、ダンプカーなど復旧工事車両も非常に多い。辺りの山並みを見回しても崩落した山肌など深い爪痕が見て取れる。


まずは本殿に参拝。
本殿の中ではお守りやお札などが販売され、代金は賽銭箱に入れるようになっている。種類から見ると、やはり金運アップのお守りを求めてくる人が多そう。



本殿の奥手に御神体の蛇石、白蛇様が見られるということで行ってみる。
エアコンで温度調整された飼育小屋で大事に飼われている。白ヘビ様、めっちゃきれい!
ちなみに、訪問の直前にサマージャンボ宝くじは販売が終了していました(な、なんだってー!)

阿蘇山・草千里


赤水蛇石神社を後にし阿蘇山方面へ車を走らせ、火山博物館・阿蘇ユネスコジオパークがある草千里へ。
ややガスがかかっているものの阿蘇五岳の1つ烏帽子岳(えぼしだけ、標高:1,337m)。
いやぁ、これっす!阿蘇で見たかった景色っす!しかも風が涼しく快適なパノラマビュー。
関東近郊やアルプスの迫りくる山塊とは違って、標高はそれほどでもないのに奥行きある景色がとても印象的だった。


ここから烏帽子岳山頂までは往復2時間のコースタイムながら、今回は家族旅行優先のため山行はなし。
子どもたちの楽しそうな笑顔が見れたから良いか。次回こそ!


ジオパークの前には噴火で飛んできた火山弾も展示されていた。こんなのが直撃したらひとたまりもない。

阿蘇山登山口・阿蘇山ロープウェー


さらに標高を上げ、火山活動が続く阿蘇 中岳(なかだけ、標高1,506m)・高岳(たかだけ、阿蘇山最高峰、標高1,592m)への登山口でもある阿蘇山ロープウェー(阿蘇山西駅)へ。
2016年10月8日午前1時46分に爆発的噴火をした阿蘇中岳第1火口。美しい緑に囲まれた場所なのに、噴火の影響でゴンドラやワイヤロープなど支柱以外が撤去された姿は痛々しい。建物も火山弾で破損しているのが見て取れる。ちなみに阿蘇山ロープウェーは、世界で初めて活火山に架けられたロープウェー。



噴火警戒レベル「1」で、2018年4月24日から阿蘇火口見学が可能になったものの、この日は風向きの影響もあるのか火山ガスにより火口見学は全面規制。ロープウェイが使えないため代替手段となっているループシャトルも運休。要するに、これより先へは一切進めない。
表示を見ても分かる通り、中国・韓国からの観光客も非常に多い。


規制がかかってなければ火口縁の阿蘇山ロープウェー火口西駅まで進める有料道路(阿蘇山公園道路)もクローズ。


登山道は阿蘇山公園道路入り口裏手の遊歩道から砂千里を通って中岳・高岳へ続いている。
案内をしていたスタッフに聞いてみると、全面規制の場合は火口見学だけでなく、火口から少し離れている場所を通る登山も禁止とのこと。ただ、ロープウェー駅営業時間前、規制判断する前の早朝に入山している人は、自己責任とはいえ今日もいるとのことだった。KEEP OUT、Dangerの単語がいたるところに表示されていて、自分が登る気満々で来ていたと仮定するとどうしただろうか、と考えてしまう。過去のヤマレコYAMAPなどのログを見ると登山中に上空巡回しているヘリから、全面規制へ変更の通知を受けた人もいるようだ。

 

中九州観光 vol.2:宮崎・高千穂の旅と長崎海釣り へ続く

 

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