東京から弾丸で徳島テント泊縦走 Day 1-2: 剣山〜次郎笈〜白髪避難小屋

東京から弾丸で徳島テント泊縦走、リフトを使いあっさり剣山山頂に到着。テント泊予定の白髪避難小屋に向け、次郎笈〜三嶺に続く縦走路を進む。
東京から弾丸で徳島テント泊縦走 Day 1-1: 渋谷〜徳島駅〜剣山】からの続きです。

剣山〜次郎笈


剣山山頂から次郎笈方面へ歩き出す。熊笹の中に抜けるきれいな1本の登山道の景色が最高だ。
登山道はずっと道幅が狭い。しばらく進むも、先行する10人以上グループのいくつかが道を譲ってくれる気配がないので、岩場でインターバルを取り景色を楽しむ。岩場で休んでいた剣山歩きに慣れているであろう老グループ男女3人と、東京から来たこと、縦走することなど少し話をすると「熊鈴持ってこなかった?次郎笈までは普段山に行かない人が多くて足元ばっかり見てるから、熊鈴鳴らしながら歩かないと気づいてくれないよ」と。四国のクマは、数十頭とも、ほぼ絶滅とも聞くので持ってこなかったのだった。


次郎笈峠の分岐。巻道もすごく歩きやすそうだ。


混雑していてペースはあがらないものの、次郎笈(じろうぎゅう・標高1,930m)に到着。
頂上からの剣山view。写真ではわかりずらいが、剣山〜次郎笈間は老若男女ハイカーでいっぱいだ。山頂も大混雑で、ササッと食事を取り三嶺方面に向かう。


次郎笈から三嶺方面への下りはかなり勾配がきつい。ただ次郎笈から先は、先程までの混雑が嘘のように一気にハイカーが少なくなり、ストレス無く進める。スリップしないようにしながらもスピードアップしてぐんぐん下る。途中、あまり陽の当たらない谷筋は紅葉も進んでいる。


次郎笈から降り、トラバースの巻道と合流。水場もあるが今回は水補給無し想定で3リットル持参しているのでパス。今回の行程では、ココ以外は水場は当てにしないほうが良さそう。

次郎笈〜白髪避難小屋


トレラン比率も高い縦走路。間違いなく走りやすいし楽しめるだろう熊笹の稜線がずっと先まで続く。深い奥行きがどことなく阿蘇の山容にも似ている気がする。


いくつかの小ピークを越えて行く。
すれ違う人もまばらでどんどん進む。標高1,600mくらいなのにずっと先まで見る稜線歩きは最高に楽しい。


アップダウン緩やかで、行動食を時々摂る程度で大きな休憩無しで進む。


小ピーク 丸石から先は少しの間、低い樹林帯を進む。思いのほか天気が良すぎて暑く、メリノウール半袖で進んでいるので日差しを遮られるだけで回復する。
樹林帯の中に丸石避難小屋。この日はまだ利用者がいなかった。当初はココでのテント泊も考えていたけれど、次の日にカカシやかずら橋を楽しみたいのもあり、距離を稼ぐべくスルーして進む。疲れもあまり感じない。


立ち枯れの樹木も多い。冬はそれだけ過酷な環境なんだろう。
枝葉もすっかり秋〜冬への準備を着々と進めている。


見事に色づいた木々を見るとすぐに足を止めてしまいペースはあまり上がらない。
剣山と三嶺の中間地点あたりまで来ると、オオヤマレンゲ群落地があったり徐々に植生も変わってきていて違う山域を歩いているような気分になる。


三嶺に近づくにつれ、ススキの群落が増えてくる。西日に照らされキラキラ輝く。剣山まわりより色づきが良い。


小ピーク 高ノ瀬を過ぎてからは、尾根筋には巨大岩があるところが多く、テントを張る白髪避難小屋までは比較的平坦なトラバース道が続く。


西日でできる山の陰陽が美しい。


小ピーク平和丸。開けた場所も多い。
白髪避難小屋のテントを張った場所からは、ココでテント泊しているらしき数人のヘッドライトの明かりも見えた。
歩きやすい道ではあるけど10kmを越え、陽も落ちてきたのでテント設営地に少しピッチをあげる。ちなみにこの日の日没時刻 17:41ということは事前に確認済み。普段は15:00前には宿泊地に到着するプランを考えるものの、アップダウンが少なくひらけた道であることを事前に確認しているので今回はイレギュラー。


ようやく今日のテント場とする白髪避難小屋が見えてきた。


そこそこ人はいるようだ。おそらくトータルでテント20張くらい。
関東、アルプスのテント場に慣れているとよくわからなかったけど、地元の人に聞くと、大盛況という数字のようだった。

白髪避難小屋 テント泊


宿泊予定地の白髪避難小屋(しらがひなんごや)に到着。次郎笈まで混雑でペースがあげられなかったこともあってほぼオンタイムで17:00少し前。
避難小屋が空いていれば楽だなとは思ったものの、すでにフル。小屋近くで植生に気をつけながら空いている場所にテントを設営。明日はココから三嶺までは約5km登る。

剣山〜三嶺のあいだの縦走路は、2つの避難小屋がある以外に、野営地/テント場の設定が無い。
剣山国定公園に指定されているけれど、県下有数の景勝地であることや、リフトをはじめ地元の収入源の一部になっているためか、事前に調べたときも避難小屋周辺でのテント設営は黙認されているような印象だった。

またトイレや携帯トイレスペースは無く、安定した水場もほぼ無い。
昔はいわゆる「キジ撃ち」「お花摘み」が普通だったようだけど、基本的に足跡以外は残したくないので、今回は背の高いススキの奥で携帯トイレを使用、もちろん持ち帰り。今回もハンドルが付いていて使いやすくコンパクト/軽量なGoodパック ハンディタイプを使用。匂いも含め漏れがなく、調子良し。周りの登山客もそのあたりのマナー良い人が多い印象だった。
ただ、テント泊グレー感が無くないので、何かしらの設定がされると安心して利用できるとは思うものの、管理やコスト関係で難しいのかもしれない。


空いているエリアにフロアレスシェルターLOCUS GEAR〈ローカスギア〉Khufu Tyvekを設営してすぐに晩ごはんの準備。
持参してきたビール、ソーセージ焼き、セブンイレブンのおでんにうどんをぶっ込み温まる。


日が暮れていくこの時間の空が一番好きだ!


18:30少し前で気温は3度。
昼間動いていれば半袖メリノウールで十分なくらいに気温が上がって、放射冷却でどんどん気温が下がったのだろう。明け方まで更に気温が下がることを考えると、EVERNEW〈エバニュー〉FPmat 100 + KLYMIT〈クライミット〉Insulated Static V Lite のマット2枚重ねながら、夏用のNANGA〈ナンガ〉× 秀岳荘オリジナルダウンシュラフ 200DX UDDで大丈夫なのか若干不安になる。
ソフトバンクの回線でも4G電波が入ったので家族に連絡を入れたりしつつ、19:30頃早めの就寝。

 

東京から弾丸で徳島テント泊縦走 Day 2-1: 白髪避難小屋〜三嶺〜名頃】へ続く

 

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