北アルプス 後立山連峰 鹿島槍ヶ岳・爺ヶ岳 テント泊 Day 2

冷池山荘のテント場に1泊して、夜明け前から鹿島槍ヶ岳へ。
北アルプス 後立山連峰 鹿島槍ヶ岳・爺ヶ岳 テント泊 Day 1】からの続きです。


午前3時前に起床、冷池山荘テント場の気温は10℃。
メリノウール ロンTeeに夏用シュラフでも寒さを感じず熟睡でき、防寒着として持参していたインナーダウンジャケットも出番なし。
トイレを済ませるため冷池山荘に行き、予定よりやや遅い3:30にテント場を出発。テントはそのままに、水、行動食、防寒着、エマージェンシーシート/キットをザックに入れて身軽に鹿島槍ヶ岳へ向かう。
自分は山頂ご来光は特に狙わないけど、夏に鹿島槍ヶ岳山頂でのご来光を見るなら遅くても3:00出発が目安かな。


布引山の手前にある遭難慰霊碑。
平成7年吹雪く元旦、長崎県諫早山岳会と読める。祈りを捧げ先へ進む。
嫁が諫早市の隣り街・長崎市出身ということもあり帰宅後に当時の記録をネットで探してみるも25年ほど前のことで情報は皆無だった。


鹿島槍へのルート上にある布引山(ぬのびきやま・標高2,683m)に立ち寄るも辺りはまだ真っ暗で、鹿島槍ヶ岳方面へ向かういくつかのヘッドライト、剱岳にもいくつかのヘッドライトの灯りが見える。
少し型が古い200ルーメンのBlackDiamond〈ブラックダイヤモンド〉SPOTは、まだまだ快調。最新モデルは325ルーメンなのか…



布引山を過ぎると、東の空が明るくなってきた。
登山道も見えてきてペースアップできる。ご来光には間に合わないだろうけどノボルノボル。


鹿島槍ヶ岳(かしまやりがたけ・標高 2,889m)南峰に到着!
山頂の気温は7℃、歩いて温まっていた体もどんどん冷えていくのでウェアを着込む。
日の出時刻は過ぎているものの、地平線に雲が出ていて太陽が顔を見せるまで時間かかり、待ちきれずすでに降りていく人もいる。わかる!


奥中央に槍ヶ岳も見える。
雲が出てくる前のこの時間ならではの遠望。


赤〜オレンジ〜青色のグラデーションにゴツゴツした立山、剱岳もくっきり。


鹿島槍ヶ岳北峰へ続く稜線。その奥は難ルート 五竜岳方面への稜線とキレット。
北峰へのルートはコースタイム片道1時間かかり、帰りのバス時刻の関係もありパスした。五竜岳ヘ向かわなければ、最高峰の南峰までという人が多い。


360°の展望を楽しんでいると陽が出てきた。
重い三脚とカメラでご苦労さま。ドローンも飛んでいる。
ヘルメットをかぶり、五竜岳方面の八峰キレットへ進んで行くグループもちらほら見かける。


鹿島槍ヶ岳南峰から見る、昨日から歩いてきた綺麗な稜線。
布引山〜冷池山荘〜爺ヶ岳〜種池山荘、その先の針ノ木岳への稜線も見える。満足。


立山、剱岳への写る影鹿島槍。惚れぼれする。


ところどころ左右傾斜がキツイところはあるけど、道幅はしっかりあるので特に危険箇所はない。


岩の殿堂・剱岳にズームイン!
雄大というほかない。


鹿島槍ヶ岳から下りながら振り返り。


冷池山荘のテント場近くに戻り、手前から布引山、鹿島槍ヶ岳 南峰、北峰。
北峰右側は積雪期のアルパインルート東尾根。


テント場に戻り、撤収完了!ありがとー!北アはさすがにみなさん朝早い。
この時間になると早くもガスが上がってくる。やはり絶景が見れるのは朝イチだけなんだな。
昨日来た道をピストンで扇沢へ。


冷池山荘から爺ヶ岳方面へやや登って見えてくる、種池山荘への稜線と、自然が織りなす不規則な曲線山肌が美しい。ただ今回の山行ラスボスは、この爺ヶ岳への登り返し!


爺ヶ岳南峰への最後の登り返し。緑の中の登山道と青い空で気持ちは軽やか。
爺ヶ岳より先の鹿島槍ヶ岳方面はザック大きめな人が多いけど、種池山荘を基点に爺ヶ岳までというハイカーや団体もそこそこいて満足度は高そう。爺ヶ岳にライチョウが多いからだろうな。


種池山荘の周りは高山植物の宝庫。
アルプスを感じる綿毛のチングルマ。
種池山荘でポカリをゲットして下山開始。ピザオーダーしている団体さんもいた。


アルプスの深い谷も趣がある。


だいぶ標高を下げて扇沢駅が見えてくるとホッとした気持ちがでてくる。が…


少し前に追い抜かせてもらった50-60代くらいのソロ男性が50mくらい後ろで転倒。
登山道は1.5mくらいあるものの、右側は笹薮になっていてそれなりに角度がある崖。転倒に気がつき振り返ると両足膝くらいまで笹薮に突っ込んでいたのが見えた。

声をかけながら少し登り返しているうちに自分で立ち上がった。もう一度声掛けをして、歩行確認ができたのでそのまま先に降りてきたけど、やはり湿った岩で滑ったらしい。自分もやったことがあるけれど、大きめのザックがうまくクッションになったようだった。怪我がなくて何よりでした。



無事に下-zhaan!!
帰りのアルペン号は扇沢駅からの乗車はできず、大町温泉郷が最寄り乗車地なので、扇沢駅から路線バスで移動。



大町温泉郷で唯一の日帰り温泉施設「薬師の湯」。
ぬるめのお湯が気持ちが良いけれど、日焼けでヒリヒリ。



薬師の湯で温泉に浸かったあとは、運転がないからビールに枝豆、蕎麦と鉄板メニュー。山ではアルコールをあまり取らないので下山後の至福のひととき。
「薬師の湯」玄関前が毎日アルペン号の乗車指定箇所になっているので時間まで休憩所の畳でくつろぐ。

毎日アルペン号プレミアムシート(2-1配列)はアームレスト個別で幅広、フット/レッグ/ヘッドレスト、仕切りカーテンもあって、価格もちょい足し程度。復路はプレミアムシートの方が出発が遅く、下山後にゆっくりできるのもポイント高い。あと、やっぱり睡眠は絶対に大事。

この日は長期連休(の人は)最終日なのに中央道上り28キロ渋滞!
と思ったら、「上信越道〜関越道にルート変更の指示あり」とバスは逆走して再び山方面へ向かう。関越も渋滞27kmだけど、性質の違いなのか通過する頃には渋滞も解消されていて(その頃の中央道は渋滞18km)、スキー客で混む冬季を除いてこのルートはアリだな、と。
快適な3列シートバスでウトウトしつつ、渋滞予測があったにも関わらず予定より早く毎日アルペン号バスは新宿駅西口に到着。

子供や家族の予定でなかなか遠出はできないので、夏の北アルプスは楽しみの1つ。
来年夏の北アルプスはどこに行こうか、今から行きたい山域をチェックしてワクワクしている。2-3泊でもいいなぁ。

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