南アルプス テント泊 鳳凰三山 Day 2

快適な鳳凰小屋でテント泊をして、いよいよ楽しみにしていた鳳凰三山の縦走、稜線歩きが待っている。
南アルプス テント泊 鳳凰三山 Day 1】からの続きです。

鳳凰小屋〜地蔵岳


鳳凰小屋でのテント泊、夜中3時過ぎに起床。地面に置いてあった温度計は2℃。
いつものマットKLYMIT〈クライミット〉Insulated Static V Lite山渓 × NANGA〈ナンガ〉ライトウェイトダウンバッグ 450DX オリジナル/ブルーで今回もバッチリ寝られた。
写真は、朝ラーメンをキメたあとテントなどもろもろ撤収して朝4時過ぎに撮影。2割くらいの人はすでに出発していた。ちなみに延期されたヘリの荷揚げがあるので、テントは朝7時までに撤収するように前日に指示が出ていた。


4:30出発。すでに空は明るい。
地蔵岳か観音岳への分岐が小屋の敷地内にある。
前日すでに地蔵岳に登った人は、観音岳方面へ進んでいた。


木々の間から差し込む朝日が気持ちいい。
岩が多い登山道をガンガン登る。




岩登りが終わると名物の砂地獄スタート。
上りでは基本的にストックを使わないけれど、ココはザックから引っ張り出す。
砂登り中に振り返ると皆さん、そこそこ苦戦中。そして、目の前にある地蔵岳の象徴オベリスクがでかい(知ってた)。


無事に▲地蔵岳(じぞうだけ・標高2,764m)に登頂。
デカい象徴的なオベリスクの岩が、瑞牆山、金峰山を思い出させる。


お地蔵様と、奥に見えたイケメン甲斐駒ケ岳。
無数の数があったお地蔵様。下山後に鳳凰小屋のブログで《子授け地蔵》として長らく信じられていて、今でも毎年少しずつ入れ替わって増えていることを知る。やはり山には、それぞれ昔からの言い伝え、ストーリーがたくさんある。


オベリスクに登っている人もいる。人がゴミのようだ©ムスカ
最上部へはクライミング技術と装備が必要らしい。上に登ることを目的としていないので、自分はパス。



暖かい日差しと、心地良い少し冷たい風でなんともいえない気分になる。
南アルプスの主稜 北岳、農鳥岳、悪沢岳がくっきりみえる。

地蔵岳〜観音岳



このあと進む観音岳方面。意外とアップダウンがある。
観音岳方面に少し進むとオベリスク越しに、摩天楼のような八ヶ岳も見えた。


地蔵岳〜観音岳の岩場アップダウンは意外と時間がかかる。いろいろな地図を見ても、ここのコースタイムはかなり厳しめの設定。
が、青い空がサイコーだ!



鳳凰三山の最高峰 ▲観音岳(かんのんだけ・標高2,841m)に登頂。
2日目のルートでほぼ同じコースタイムを刻んでいたのでお互いに写真を撮りあった若い男女3人組。またどこかの山で!

観音岳〜薬師岳


三山の稜線上は、ほぼずっと見えている南アルプス主稜も、少しずつ角度が変わっていく。


観音岳を越えると、今回一番楽しみにしていた薬師岳への稜線。
そして正面には我らが /^o^\フッジッサーン



ずっと富士山みながら進む天空稜線。最高かよ!



鳳凰三山 最後の▲薬師岳(やくしだけ・標高2,780m)に登頂。
観音岳と違って山頂が広いのでここで大休憩。振り返ってもスバラシイ。
オベリスクを見たかったのもあるけど、やっぱりこの稜線歩きと絶景が今回の目的。間違いない。

薬師岳〜青木鉱泉 下山(中道ルート)〜武田乃郷 白山温泉


気持ちの良い稜線歩きは終わってしまい、薬師岳から中道ルートで青木鉱泉へ下山開始。
最初は残雪があるもののアイゼン類は全く不要。


ドンドコ沢ルートと同じく、上部は岩あり、下部は歩きやすいつづら折りの登山道。
登り返しはないものの、ただし、長い!シャクナゲの時期にはやはりまだ早かった。


中道ルートほぼ唯一と言える見どころ御座石。



前日キャンセルになったヘリ荷揚げが今日は行われているようで、9:30頃からなんどもヘリが荷物を運んでいた。ヘリを見る楽しみが、単調で長い下りのちょっとしたアクセントになっていた(かもしれない)。


無事に中道ルート登山口に降りてきた。1,000m以上降りてくると、さすがに暑い。
ここからさらに青木鉱泉まで林道を歩く。
この中道ルートの下部は、リボン、ペイントが少ないエリアがあるので、積雪期でトレースが無い時に使うのはちょっと注意が必要かもしれない。最低限スマホのGPSアプリは持っていたい。危険なところはないけれど、道迷いの可能性はありそう。


林道を30分以上歩いて青木鉱泉入り口の橋まで戻ってきた。いい天気でよかった。
青木鉱泉に2日分の駐車料金を支払い。1,000円で温泉も入れるようだけど、シャンプー無し & 露天なし & 狭い らしいので、入浴はすこし我慢して車を45分ほど韮崎IC方面へ走らせる。



事前に調べていた武田乃郷 白山温泉へ。
男湯30人くらいのキャパにこの時は5人!内湯と露天風呂が1つずつで600円。館内に休憩室もある。半分登山客、残りはその他観光客といったところ。

武田乃郷 白山温泉の敷地内にそば処 上小路がある(ランチのみ営業、14:30 L.O.)ので、そちらに移動し、もりそば大盛りをいただく。窓から山梨百名山を見ながら食べる蕎麦 is 美味しい。

 

距離的にはそれほどたいしたことないと思っていたけれど、さすがは南アルプス。1,680mの標高差は、なかなか疲れた。そのためか年配の登山者(特に低山でよく見るグループ)は少ない印象で、若者グループと単独の人が目立った。
標高2,700mを超える天空を歩いているかのような稜線は最高に気持ちがよく、ココはまた登りたい!と思う山行になった。ピストン登山はあまり好きではないけど、観音岳〜薬師岳を往復歩くために夜叉神峠登山口からのピストンは全然アリだな。

 

南アルプス 鳳凰三山:トレッキングログ

青木鉱泉〜鳳凰小屋(泊)〜▲地蔵岳〜▲観音岳〜▲薬師岳〜青木鉱泉。
今回は、鳳凰三山の東からアプローチするドンドコ沢ルートで登って、中道で青木鉱泉に下山するという反時計回り周回のメジャールート。北側にある地蔵岳から観音岳、薬師岳の順に鳳凰三山をピークハントできる。